2010年 07月 15日
梅雨と提灯づくり |
提灯の骨組が出来たら、骨組の溝に沿ってひごを巻いていきます。
今回見せていただいた時は、ワイヤーに和紙を巻いたものを巻いていました。
ひご巻きは最初と最後の部分が、溝からひごがずれやすいので難しいそうです。
左手で提灯を回転させ、溝に沿って右手でワイヤーの束からワイヤーを取り出しながら、均等な力加減でひごを巻いていきます。
ワイヤーの束の量が少ない時と多い時では、この回転の速度も変わるので、そのことも考慮して指先の感覚を頼りに巻いていくそうです。
強く巻くと角張り(かくばり)、紙や絹が痛みます。
ゆるく巻けば骨の目が不揃いとなり、はずれやすくなるので上手になるにはコツが必要です。
この糸により提灯の伸びを制御し、ひごがずれるのも防ぎます。
提灯の口の上下の部分で、糸を留めて張っていきます。
綺麗な提灯の形が出来あがりました。
糸張りが終わったら、提灯の口部分、上下に和紙を貼ります。
口部分は力がかかるので、丈夫なように和紙で補強します。
台形状に切った和紙を、貼っていきます。
これは火袋を貼り終ったものですが、雨の多いこの時期はどうしても口部分がはがれやすく、写真のように紙が浮いてきたりと、糊が付きにくいそうです。
「すばなれ」と呼ばる剥がれが起きないように、丁寧に作業しておられました。
毎年、盆提灯の忙しい時期は梅雨と重なり、より一層気をつかって作業されています。
by yame-kougeikan
| 2010-07-15 13:16
| 八女提灯